
徳島県海部郡海陽町吉田にある曹洞宗の寺院「城満寺」。周辺の山々は「禅僧山」と呼ばれ、かつては修行僧が走り、また坐禅修行をしていたと言い伝えられています。
城満寺で早朝から坐禅・行粥・読経をしたのち、周辺の山道で六時間の耐久走を行います。
走行が続くと心・意・識の働きが自分の手を離れていき、ただ世界が渾然一体となった「光」だけになってきますが、その境地に踏み込み、禅僧の修行とその時代を偲んでいただければと思います。
またイベントのための整備で昔の山道を復元させ、たくさんの「人間の足」で山道を踏むことでかつての修行道を復活させていく取り組みでもありますので、ぜひご修禅ください。

当行事について
「深山幽谷、これに依って止まるべし。緑水青山、これ経行(きんひん)のところなり。渓辺樹下、これ心を澄ましむところなり。」瑩山(けいざん)禅師『坐禅用心記』より
四国最古の禅寺「城満寺」。城満寺を開いた瑩山禅師から、5年間で80人もの禅僧が戒律を授かった鎌倉時代。その弟子たちは周囲の山を縦横無尽に駆け回り、山中で坐禅修行したといわれます。そしてその山々は今も「禅僧山」と呼ばれています。
かつては禅僧が駆けていた道も今では荒れ果て、通っていた道筋もわからなくなりつつありますが、歴史が時間とともに埋もれていかないよう、「禅僧山」という文化を復活させたいと考え、4年前に初めてのトレイルランニングイベントを開催しました。当時荒れ果てていた寺周辺の約1.8㎞の山道をイベント前に整備して、6時間の耐久レースという形にし、参加者の皆さんが6時間走り続けてくださったおかげで、一般の方でも歩けるきれいな山道ができあがりました。
第2回は城満寺から約13㎞離れた山奥にある樹齢千年を越える「禅僧杉」まで歩き、そこで坐禅をするという、昔の禅僧と同じ行動をとり、約434年来、当日の修行を復元することができました。
城満寺周辺の山道を整備し行事を開催することで、その後も誰もが気軽に当地を訪れてくださるよう、この行事が埋もれていた歴史を掘り起こしていくことを望みます。 その昔、お寺が人々の集まるところであったように、再び人が集い、様々な交流が生まれる流れを作っていきたいと考えております。ご賛同いただければ幸いです。
城満寺 航也